「亭主関白」(やり直しと丸つけの話)

男:「おい!!飯!!」

男の妻「はい.」

男:「まずい!!作り直せ!!」

妻:「はい.わかりました(💢)」

 

 今時こんな会話の成立する家庭は無いと思うが,学校教育の世界では”やり直し”という名目で成り立っている.

 

 中学生や高校生,あるいは大学生になって,何かの目標(入試,資格試験,定期試験...)のために勉強している場合には,その目標を達成するためにできることを増やさなければならないから,間違えた問題をもう一度見直すこともできるが,これがまだ勉強の目的もアヤフヤな小学生,特に低学年の小学生にとってはとてつもなく苦痛なのではないかと思う.

 

 自分では「出来た」(この場合は全部正解という意味ではなく,やり終えたという意味の”出来た”)と思ってランドセルにしまおうとしたところにお母さんなりお父さんがやってきて,見せてみろと言われ,あそこが違う,ここはこうしたほうがいい,やり直せ,なぜできないんだ.... と言われたらとても勉強を好きになるとは思えなない.

 

 まるで,忙しいなかで家族の健康のことも考えながらメニューを考え,買い物に行き,夕食の準備をしたのに「まずいから作り直せ!!」と言われた気分ではないかと思う.もちろん,作った本人はまずいとも思っていないし,いつも通り作ったのに.....

 

  他の科目は(私はよく分からないから)ともかくとして,算数について言えば,まず宿題の間違いについては,間違えたところをどうするか(やり直しをさせるのか,別の宿題を出すのか)も含めて学校の先生に任せるべきだと思う.

 

 なぜこの記事を書いたかと言うと,最近親に丸つけとやり直しまで任せる小学校があると聞いたいて,それは違うと思ったから.

 

 算数はもちろん,科目(勉強)に関することついては学校の先生(プロ)の仕事のはずなのだから,丸つけもその後の指導も学校の先生の仕事のはずである.

 むしろ,家庭に任せるなら,挨拶とか礼儀とかの方だろう.

 

 間違えた問題をやり直させるのが難しいからといって,できないままでも困る.ではどうするかというと,私が小学生を教えていた時には,その子が間違いやすい傾向の問題を別に作って(別の計算ドリルでも問題集からでも良いから写してきて)

 

「すごい!!こんなに丸がついてる!!よくできたね!! もしまだできそうならこっちもやってみる??」

 

などとおだててやらせていた.

 一つも丸がつかない子は教えたことがないからその場合ままた違うやり方を考えないとね...

 

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