証明問題の解き方

 

STEP0  図形に関する証明の場合は図を描く.

STEP1 問題文の中の仮定を書き出す.

STEP2 証明したいことを書き出す.

STEP3 証明したいことのためには,何がわかれば良いかを遡って書く.同時に図形に関する証明の場合は,わかったことをどんどん図に描き入れる(この作業を続けてすべての仮定にたどり着けば証明完了.STEP5 へ.たどり着かない仮定(使っていない仮定)があるなら STEP4へ).

STEP4 使っていない仮定があるから,その仮定から証明に必要な事実が導かれるかを考える

STEP5 仮定から結論に向かって証明を清書する

 

 

例:四角形ABCDにおいて,角Bと角Dの大きさが等しく,かつ対角線 AC が角Aを二等分するとする.このとき三角形 ABC と三角形 ADC は合同であることを証明せよ

 

考え方:

 

STEP0  図を描く(描いてみてね!!)

 

STEP1 仮定は3つ:                       

「角B = 角C」        

「ACは共通の辺」

「角 BAC =  角 DAC(角A が二等分されているから)

 

STEP2 証明したいことは三角形 ABC と 三角形 ADC の合同

 

STEP3

合同条件がわかれば良いから

「3つの辺がそれぞれ等しい」 

「2辺とその間の角がそれぞれ等しい」

「1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」

のどれかを示したい.

 

2つの三角形について「AC = AC」はわかっているから残るは

「AB=AD かつ BC = DC」(3つの辺がそれぞれ等しい)

「角 BAC =  角 DAC かつ 角ACB = ACD」(1辺とその両端の角がそれぞれ等しい)

「角 BAC =  角 DAC かつ AB = AD」(2辺とその間の角がそれぞれ等しい)

「角ACB = 角ACD かつ BC = DC」(2辺とその間の角がそれぞれ等しい)

 

仮定を見ると 「角 BAC =  角 DACはわかっている!!だから

「AD = AD」「角 BAC =  角 DACはもうわかっているから)

 

「角ACB = 角ACD」(1辺とその両端の角がそれぞれ等しい)

「 AB = AD」(2辺とその間の角がそれぞれ等しい)

 

がわかれば良い.

 

STEP4 あと使っていない仮定は「角B = 角D」だけだから,これを使えそうなのは...

 

”「角ACB = 角 ACD」(1辺とその両端の角がそれぞれ等しい)” かな??

 

(図を描いて考えると...!!)

  「どんな三角形の内角の和も180度である」を使って

 

角 ACB = 180 - 角 B - 角 BAC 

            =  180 - 角 D - 角 DAC

            = 角 ACD          !!

 

STEP5

 

証明 

三角形 ABC と 三角形 ADCについて,

 

 仮定より,「角B = 角D」と 

 「角 BAC =  角 DAC・・・・・・・・・・ ①

 が成り立つ.三角形の内角の和は180度であるから

 角 ACB = 180 - 角 B - 角 BAC 

             =  180 - 角 D - 角 DAC

             = 角 ACD ・・・・・・・・・・ ②

 が成り立つ.

 また,仮定より,

   ACは共通の辺 ・・・ ③

 である.

 よって,①,②,③より,1辺とその両端の角がそれぞれ等しいから三角形 ABC と 三角形 ADCは合同である.(証明終わり)

 

 

 

慣れてくるとSTEP3を全部頭の中でできるようになる.それまでひたすら練習あるのみ!!

 

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