「なぜ私と付き合おうと思ったの?」(”ある” と ”任意の”)

正しいと思う答えを選べ

 

1「君じゃなきゃだめなんだ」

2「誰でもよかったんだ」

 

2は修羅場を招く.今の関係を続けたいと思う限りはどう考えても1が正しい(別れ話の最中なら2が正しい場合もあるかもしれないが).

 

「方程式 x  - 1 = 0 の解は x = 1 である」

 

というのは

 

「x-1 =0 が成り立つためには xは1じゃなきゃだめなんだ」

(正確には,x = 1  であることが必要かつ十分)

 

という意味である.

 

「 (x+1)^2 = x^2 + 2x + 1 が成り立つ」 ("x^2" は x の2乗の意味) 

 

というのは,

 

「 x はどんな数でも(誰でも) (x+1)^2 = x^2 + 2x + 1 が成り立つ」

 

という意味である(このような式を (x についての)恒等式という).

 

  数学では,その事柄(定義,定理,命題,及びそれらを構成する数式や文章)がある特別なものについて成り立つことを述べているのか,あるいはどんなものについても成り立つことを述べているのかを注意する必要がある.

 特別な何かについて成り立つ場合には「ある x について...」とか「ある x が存在して...」 などと書くことが多い.そうではなく,なんでもよい場合には「任意の x について」とか「どんな x に対しても...」などと書くことが多い.しかし,中学や高校の教科書では省略されている場合がある.

 

 数学を学ぶときには,「ある〇〇について」成り立つのか「任意の〇〇について」成り立つのかを注意深く読み取るようにすれば理解が進みやすい.

 

 だって,自分のパートナーに「誰でもよかった」と言われるのか「あなたじゃなきゃだめなんだ」と言われるのかでは全然違うでしょ.それは数学においても同じだよ

 

というお話...

 

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