「必要か十分か」それが問題だ(命題と条件)

料理について述べた文章について次のうち,どちらが正しいか.

 

1.「ビーフカレー」ならば「牛肉が使われている」

2.「牛肉が使われている」ならば「ビーフカレー」

 

2は正しくない(数学的な正しさ "真偽" ではなく,生活していく上での”常識的な”正しさに照らし合わせればの話である).

 

高校の教科書には多くの場合,次のように書いてある;

 

「数学的に真偽(正しいか間違っているか)が定まる文章や数式を命題という」

「命題 ”p => q” が真のとき,p は q であるための十分条件といい,q はpであるための必要条件という」

( => は「ならば」と読む)

 

最初の問いかけで言えば,

 

p = 「ビーフカレー」, q = 「牛肉が使われている料理」

 

とすると 

「牛肉が使われている料理」であることは「ビーフカレー」であるための必要条件となる.つまり,

 

「ビーフカレーを作るには材料として牛肉が必要だよね」

 

というだけの話.逆に

 

「今日はなんだか牛肉が食べたい気分.牛肉を使った料理って色々あるけど,とりあえず作るの簡単だし冷蔵庫の残り物も使えるからビーフカレーで十分だよね」

 

という会話を妄想すれば,"必要" 条件 とか "十分" 条件 とかいう言葉の意味を間違えないと思う.

 

別の覚え方としては,

 

「矢の先は必要」

→ 

「矢(武具としての矢)の先端(矢尻)がないと敵は倒せない.だから矢("=>")の先は必要」

 

というのがある.

 

この記事の内容だけでは決して「十分」ではないけれど,誰かの役に立ちますように... 

 

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